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マカオはカジノだけが有名な都市ではありません。
2005年7月、南アフリカで開催された第29回ユネスコ世界遺産委員会において、22の歴史的建造物と8つの広場が「マカオ歴史市街地区」として世界文化遺産に登録されました。約450年にもわたる長い年月の間に育まれた中国文化と西洋文化との融合を今に伝えるマカオが誇る世界遺産の数々のうち、ここでは管理人が気になる歴史的建造物の世界遺産をピックアップして紹介していきます。

媽閣廟

媽閣廟媽閣という漢字の読み方「マーガオ」がマカオの地名の由来になったともされる、中国南部や台湾などで広く信仰されている航海の女神「阿媽(アマ)」を祀ったマカオ最古の中国寺院。廟内には正殿、正覚禅林殿、弘仁殿、観音閣の4つの堂がある。
正殿が建てられたのが1605年といわれ、現在の4つのお社の構成は1800年代に出来上がったものです。
渦巻き型や巨大な蝋燭のようなものなど、独特の形をした線香が焚かれている光景が印象的。
参観時間:7:00~18:00

港務局大樓

港務局大樓港務局大樓もともとマカオの治安維持のため当時ポルトガル領でイスラム教圏でもあったインドの都市ゴアから派遣されたムーア人兵士約200人の寄宿舎として1874年に建てられたもの。一部が2階建てになっているイスラム様式のアーチ建築が特徴。中庭へ行く途中の壁にはポルトガルの青いタイル(アズレージョ)が美しく飾られていて、中庭にはポルトガルの詩人ルイス・カモンエス、作家ジョアン・デ・デウスの胸像、ポルトガルの大航海時代を彷彿とさせる天球儀を表した石像などが見られます。ライトアップされた夜の佇まいもとてもムードがあります。
現在、政府機関の事務所として使われているが、近く観光施設として再整備される予定。
参観時間:回廊部9:00~18:00

鄭家大屋(マンダリンハウス)

鄭家大屋鄭家大屋中国近代初期の維新派を代表する資産家で、孫文や毛沢東にも影響を与えた19世紀の文豪、鄭観応の邸宅。約8年にも及ぶ大修復の末、2010年2月に一般公開を再開。
約4000平方メートル、港務局から続く通りの媽閣街に沿って東西120メートルの奥行きを持つ豪邸は、マカオを代表する知性派の邸宅らしく、東西の美を融合させた名建築といわれる。母屋のほか使用人部屋や人力車庫などの長屋が中庭を取り囲む伝統的な中国家屋でありながら、インドや西洋のデザインを取り入れた建築や装飾が特徴。
マカオの中国建築が西洋の内装手法や装飾を取り入れた極めて初期の住居建築物であり、こののちマカオをはじめ、上海、広東、香港でも、アールデコの装飾コンセプトとともに、同様の建築様式が流行する先駆けとなった。
参観時間:10:00~18:00(水・木休館)※同時参観人数に制限あり

聖老楞佐堂(聖ローレンス教会)

聖ローレンス教会聖ローレンス教会聖アントニオ教会、聖ラザロ教会と同じ時期に建てられたマカオ初期の教会のひとつで、1569年頃にイエズス会によって建てられた教会。教会に祭られているのが海の神様聖ローレンスであったことから、ポルトガル人船乗りの家族が航海の安全を祈願した。そのため、地元では「風順堂」とも呼ばれている。
当初は木造でしたが、1846年、マカオ生まれのポルトガル人ホセ・トーマス・アキノの設計により、幅29メートル奥行き37メートル、石造りで威厳のある現在の規模になった。教会としては珍しいターコイズブルーの天井、左右のステンドグラスから注ぐ光、贅沢なシャンデリア、クリーム色の壁面に赤い絨毯のお洒落な協会です。
その豪華な雰囲気からカトリック信者の間で結婚式の会場として人気が高いという。
参観時間:10:00~16:00

崗頂劇院(ドン・ペドロ5世劇場)

ドン・ペドロ5世劇場東洋で最古のヨーロッパ式社交クラブといわれた場所で、1860年、マカオ在住のポルトガル人による東洋初の男性専用社交クラブ「マカオ・クラブ」が開設した娯楽施設で、中国初のヨーロッパ式劇場(オペラハウス)の歴史を持つ。建物はネオクラシック様式で、正面から見るとイオニア式の円柱が印象的です。座席数は300、記念行事やセレモニー、コンサートやオペラも上演されていた。通常、劇場内部の見学は不可だが、昨今マカオオーケストラの演奏会会場として使用されることも多く、鑑賞チケットを入手すれば、演奏を聴くだけでなく、なかなか見ることができない劇場内部もじっくり見学できると人気が高い。
参観時間:10:00~23:00(前庭部)※劇場内は通常入館不可

何東圖書館大樓(ロバート・ホー・トン図書館)

ロバート・ホー・トン図書館ドン・ペドロ劇場の裏手にある檸檬色の建物で、前身が東インド会社という世界的貿易会社ジャーディン・マセソン商会の総買弁だったロバート・ホー・トン卿の元別荘。
ポルトガル人ドナ・キャロリーナ・クンハの住居を、1918年に購入して別荘として使っていた。1894年以前の建築とされている。
20世紀に彼が蒐集した貴重な書物類が数多く収蔵されている。ロバート・ホー・トン卿は、現在マカオでカジノ王と呼ばれるスタンレー・ホー氏の大伯父にあたる人物。
参観時間:庭園10:00~19:00、図書館13:00~19:00 ※日曜休館

聖奧斯定教堂(聖オーガスティン教会)

聖オーガスティン教会1586年にスペインからフィリピン経由でやってきたオーガスティン修道会が、質素な木造の修道院を建てたのが起源とされ、その後ポルトガル人に引き渡され、現在位置する丘の上に移動し、1591年に付属教会が建てられた。現在の建物は1874年に再建されたもの。
大理石造りの中央祭壇のそばには、十字架を背負った受難のキリスト像が祀られていて、この像を毎年一度、男性信者がかついでセナド広場に近い大堂まで移動するのが、マカオで最も有名な宗教行事「パッソス聖体行列」。毎年キリスト教会暦の四旬節第1日曜日(2月中旬~3月初旬)に行われるカトリックの伝統行事で、ここ聖オーガスティン教会とカテドラル(大堂)の間を夜通し行進する。
参観時間::10:00~18:00

民政總署大樓(民政総署)

民政總署大樓今では世界遺産の歴史的建築物として知られているが、もともと市民の日常生活に関わる諸業務を取り扱うマカオ政府の役所のビル。16世紀末、最初に建てられた事務所は中国様式でしたが、1784年にいまの南欧スタイルに再建されたもので、ポルトガル伝統のタイル、白地に藍色で模様を描いたポルトガル伝統のタイル「アズレージョ」による装飾が見どころ。建物内部にある庭園、ギャラリーも一般開放されている。
参観時間:ギャラリー9:00~21:00 ※月曜休館、庭園9:00~21:00

仁慈堂大樓

仁慈堂大樓セナド広場に面して建つ真っ白な外壁を持つ美しい西欧建築。大航海時代の過酷な冒険航海で家族を失った人たちなどを救済するため、1569年に当時の初代マカオ司教ドン・ベルキオール・カルネイロによって設立されたアジア初の慈善施設が起源。1905年、現在のネオクラシック様式にポルトガル大航海時代建築の象徴ともいえるマヌエル様式を加えた現在の建物に再建された。2階は仁慈堂博物館として公開されており、宗教的芸術品や建物に関する古文書に混じってカルネイロ司祭の頭骸骨と埋葬品の十字架も展示されている。
参観時間:仁慈堂博物館10:00~13:00/14:00~17:30 ※日・祝休館

大堂(カテドラル)

大堂かつてのカトリックマカオ管区(マカオ司教区)の母体で、石造りの重厚な外観がヨーロッパの大聖堂を思わせる。現在の建物は1937年に建てられたもので、上海製の漆喰を使い、ファサード(正面)はヨーロッパの大聖堂のように両側に鐘楼がそびえ立っている。内部は清楚な白壁で、ステンドグラスが施された美しい造り。なお、この教会のポルトガル語名は「Se Cathedral」であり、司教区を代表する大聖堂を指すもの。大聖堂とは教会の大きさ(サイズ)を意味するものではなく、司教が座るための司教座を持つ教会のことを指す。中国語名でここが主教座堂と呼ばれるのはそのため。
参観時間:7:30~18:30


ここだけは行っておきたい、マカオの世界遺産【2】
マカオ歴史市街地区として、世界文化遺産に登録された8つの広場

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